【保存版】家づくりロードマップ完全版:契約から引き渡しまでにかかる期間と全工程

マイホーム

【結論】家づくりは「最低1年」かかるマラソンである

注文住宅を建てる場合、思い立ってから入居するまで、最低でも「10ヶ月〜1年」はかかります。 もしあなたが「来年の春までに入居したい」と考えているなら、今すぐ動き出さなければ間に合いません。

「そんなにかかるの?」と驚くかもしれませんが、高性能な家を丁寧に作るには、それだけの時間がかかるのです。 逆に、「3ヶ月で建ちますよ」という会社は、規格化された工場生産の家か、突貫工事のリスクがあるため注意が必要です。

今回は、失敗しないための「正しい順序」で進めるロードマップを4つのフェーズに分けて解説します。これをスマホに保存して、今自分がどこにいるか確認しながら進めてください。


フェーズ1:情報収集・資金計画・パートナー探し(1ヶ月目〜3ヶ月目)

ここが最も重要な「準備期間」です。 いきなり住宅展示場に行ってはいけません。 以下の順序で進めます。

  1. 資金計画(ライフプランニング): 銀行が「貸してくれる額」ではなく、老後まで無理なく「返せる額」を算出します。総予算を確定させます。
  2. 要望整理(家族会議): 以前の記事で紹介した「要望シート」を作成し、絶対に譲れない条件(性能・エリア・広さ)を固めます。
  3. パートナー(建築会社)探し: 予算と要望に合うハウスメーカーや工務店を3社程度に絞り込みます。 ※重要:この段階で、気密断熱性能(UA値・C値)の基準を満たしている会社を選別します。

【ここでの注意点】 土地探しはまだ本格化させないこと。「良い建築会社」を見つけてから、一緒に土地を探すのが鉄則です。


フェーズ2:土地決定・プランニング・契約(4ヶ月目〜6ヶ月目)

パートナー候補が見つかったら、具体的な打ち合わせに入ります。

  1. 土地探しと敷地調査: 建築会社と一緒に土地を見に行き、「隠れコスト」がないかチェックしてもらい、土地の買い付け申し込みを行います。
  2. プラン(間取り)提案・見積もり: ラフプランと概算見積もりをもらいます。ここで「性能」と「コスト」のバランスを見極めます。
  3. 工事請負契約(本契約): 依頼する会社を1社に決め、ハンコを押します。 ※超重要:契約後の変更は高額になります。「詳細見積もり」と「仕様」に納得するまで契約してはいけません。

【ここでの注意点】 多くのトラブルは「契約した後に言った言わない」で揉めます。打ち合わせ記録は必ず残しましょう。


フェーズ3:詳細打ち合わせ・着工・上棟(7ヶ月目〜9ヶ月目)

契約が終わると、いよいよ工事に向けた細かい仕様決めと、実際の工事が始まります。

  1. 詳細打ち合わせ(色決め): 壁紙、床材、コンセントの位置、照明計画などを決定します。ここが一番楽しいですが、予算オーバーしやすい時期でもあります。
  2. 地鎮祭・着工: 土地の神様を鎮め、工事がスタートします。基礎工事が始まると、もう家の配置は変えられません。
  3. 上棟(じょうとう): 柱や梁が一気に組み上がり、家の形になります。 ※重要イベント:気密測定(C値測定) 断熱材と窓が入ったタイミングで、必ず気密測定を実施してもらってください。もし数値が悪ければ(C値1.0以上など)、この段階ならまだ隙間を埋める手直しができます。

フェーズ4:竣工・検査・引き渡し(10ヶ月目〜12ヶ月目)

家が完成し、いよいよマイホーム生活のスタートです。

  1. 竣工(しゅんこう)・施主検査: 工事が完了し、注文通りにできているか、傷や汚れがないかチェックします。 遠慮は無用です。建具の開け閉め、クロスの継ぎ目など、徹底的に見てください。
  2. 引き渡し・決済: 残代金を支払い、鍵を受け取ります。この瞬間から家はあなたのものです。
  3. 引っ越し・入居: 外構工事(庭)は引き渡し後にやることが多いです。エアコンやカーテンの取り付けもこの時期です。

まとめ:焦りは禁物。余裕を持った計画を

今回のまとめです。

  1. 家づくりは最低1年かかる。 逆算して早めに動き出す。
  2. 最初の3ヶ月(パートナー選び)が最重要。 ここを適当にやると後でリカバリーできない。
  3. 土地探しは中盤から。 先に会社を決める。
  4. 工事中も任せきりにしない。 気密測定には必ず立ち会う。

家づくりは、人生で一番高い買い物であり、長いプロジェクトです。 早く新居に住みたい気持ちはわかりますが、焦って契約を急かす営業マンに乗せられてはいけません。

「一生住む家なのだから、数ヶ月の遅れよりも、納得いく品質を優先する」 このマインドを持って、じっくりと腰を据えて取り組んでください。

次回からは「資金計画・コストダウン編」に突入します。

夢の話から、現実的な「お金」の話へ。 次回は、「【年収別】無理のない住宅ローン借入額は?銀行が貸してくれる額vs返せる額」について、残酷な現実と防衛策を解説します。 多くの人が借りすぎている住宅ローン、あなたは適正額を答えられますか?


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